都会の寓話・いねむり坂の女主人・その6

ジャンヌさんが扉にふれると、 音もなく左右に開いて青い月の光に照らされた 広い草原が現われました。 ジャンヌさんとぼくが草原にでると、 草原の向こうに小高い丘があるのが見えました。 ジャンヌさんはどんどん丘の上に歩いて行 […]

都会の寓話・いねむり坂の女主人・その4

ヒソヒソヒソ、ガヤガヤ、ハハハハハ。 ふと何かの物音に目を覚ましました。 何か賑やかな話し声が聞こえてきました。 耳を澄ますと、ぼくの足元の床下から聞こえてくるようです。 ぼくはぐっすり眠ってしまったようです。 背伸びを […]

都会の寓話・いねむり坂の女主人・その3

ドタドタドタ……。 ジャンヌさんがいる調理室は廊下をへだてた向かいにありました。 ぼくの慌てた足音に調理室にいたジャンヌさんは気がつきました。 『どうしました、お客さん?』 ぼくの声は裏返っていて、しかも間違った文法で話 […]

都会の寓話・いねむり坂の女主人・その2

さて、ぼくは「いねむり坂」をのぼって行く中ほどで、 ある喫茶店を見つけました。 近くに古い朽ちた庚申塚があります。 この辺りがもしかして、 むかし行き来した旅人や馬追いや荷馬たちが、 野たぬき、野きつねの魔術で居眠りさせ […]

都会の寓話・いねむり坂の女主人・その1

東京は坂道の多いところで、 坂道の愛好家が六百か所まで訪ね歩いたが、 まだたくさん残っていたので呆れたと聞いたことがあります。 坂道にはそれぞれ名称が付いていますが、 それぞれの地形にちなんだ名が多いようです。 女坂に男 […]

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